【歌枠】配信デビューした話

 それは最後の講義の日でした。

 この講義は教授→生徒の一方向型で法学部のスタンダードとも言えるものですが、オンラインでは授業コマのうち事務連絡等のみを生で、講義部分は教授による事前録音で放送する形で、その事前録音部分が講義後1週間の間アップされる、というものでした。

 出席点がなく期末レポートな上に丁寧な教科書も持っているので普段から欠席することが多かった講義。かなりのご無沙汰でしたが、勝手は知っています。すなわち、講義音源の再生が始まったらその間は事務連絡等はないので、期末情報目当てで聞き始めた私は、Apple Musicでの音楽探しの方に軸足を移すようになります。

 ところで、皆さんも、音楽を聴いていると陽気になって口ずさんでしまう経験が一度はおありかと思います。ここまで読んだ勘の良い方はもう察してくれたようですね。

 teams講義で、120名以上の受講者と教授にその歌声を届けたのは誰でしょう?

―――そう、私です!

 

 

 

マチルダ

マチルダ

  • provided courtesy of iTunes

Apple Music で再生する

 

 余談となりますが、放送したのはこちらの曲の冒頭部です。以前よく聞いていた曲ですが最近聴いておらず、うろ覚えで歌いました。(…と書いている途中で、高校2年のときのカラオケで同級生に格好つけようとして、この曲マチルダを、それも当時もうろ覚えで歌って場を白けさせた記憶が蘇りました。)どうせ聴かれるならせめて本調子の時の、得意な曲のサビとかがいいなと思いました。

 ちなみにこの曲、こじんまりとした音作りによる耳障りの良さ・かつロックンロールな曲調という珍しい感覚のもので、だいぶ前に発売されたものですがかなりのオススメなので是非聴いて頂けたらと思います。一人で歌う程度には好きです。大橋トリオは基本アコースティックで穏やかな曲が多く、その方面で超有名なアーティストです。ただ個人的には、アルバムにたまに挟まってくるこういうノリの曲のポップさは良さがより分かりやすいし、さらに多くの人に聴かれても良いと思います。

music.apple.com

 それにしてもこの序盤のスカした淡々とした感じをうろ覚えで歌ってるのが放送されてしまう講義、地獄の純度が高いですね…

 受講生と先生にはこの場を借りて謝罪しておきます。申し訳ありませんでした。

 

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スリル満点

#おわり

#おしり

someonehonda.hatenablog.com

【2021年冬アニメ】1話ランキング・オススメ5選【16作品】

 本田(@someonehonda)です。

 2021年冬アニメの1話見てたらオススメしたい・共有したいものがあったので、ついでにランキング作りました。2期とか続編とかクールまたぎを除きます。(上下・左右差あり)

 

S(オススメしたい)

ワンダーエッグ・プライオリティ無職転生

IDOLY PRIDE、装甲娘戦機、怪物事変

A(視聴継続)

ホリミヤ、SK∞、弱キャラ友崎くん天地創造デザイン部

A-(視聴継続ライン上)

蜘蛛ですが、なにか?、バック・アロウ、ゲキドル、オルタンシア・サーガ

B(視聴継続せず)

たとえばラストダンジョン前の村の少年が序盤の街で暮らすような物語、

俺だけ入れる隠しダンジョン

C(ネガキャンしてる)

裏世界ピクニック

 

(ワンダーエッグ・プライオリティを見たら追記します。)

(↑ 2021/01/14 追記しました。)

(2021/01/15 天地創造デザイン部、蜘蛛ですが何か?、他アニメ雑感を追記しました。)

以下Sランクの紹介・評価理由、他アニメ雑感と続きます。

 

 ワンダーエッグ・プライオリティ

脚本家・野島伸司がアニメの世界で紡ぎだす、悩みもがく少女たちの物語――。14歳の少女・大戸アイは、深夜の散歩の途中で出会った謎の声に導かれ、「エッグ」を手に入れる。「未来を変えたいなら」「今はただ選択しろ」「さぁ、自分を信じて――」「エッグを割れ――」「エッグ」を割った先で、アイを待つものとは......。

(dアニメストア「あらすじ」より)

 キャラデザ好き。絵が異ッ常~にキレイで映画レベル。

 顔や手足などを画面一杯に映すドアップなカットが多くて新鮮だし、アニメならではの演出だと思う。カメラワークだけでもドキドキさせられた。リアルさを強調する演出になっているのかなと。(多分)

 このような現実描写に対して、後述する概念の具現化のような非現実の存在とのシーンは、色鮮やかで迫力あるアクションが楽しめる。虚・実どちらのシーンも見応えが凄まじい。

 セリフは全く説明的でなく、とても自然に感じた。これにナレーター不在かつ主人公の口数が少ないことも相まって、しっかり見て作品世界や状況を察しないといけない部分は今後多くなるかも。

 内容としては、不登校の主人公が、負の感情の具現化したものと向き合わされ、逃げたり戦っていくもの(2話以降も多分そう)で、自殺やイジメといったワードが重要になっている。そういったものに重度のトラウマがある人には苦しいかもしれない。例えば、映画「聲の形」の途中で辛すぎて視聴を中止した方がいたら、その方にはオススメしにくい。

 以上、1話時点での私の所感をまとめると、ワンダーエッグ・プライオリティ(何て略すんだ)は可愛いキャラ・見応え満点の映像で魅せる鬱寄りのアニメになると思われる。

 主人公たちが課題を克服していく爽快感が勝る感じなら気分良く見れて個人的には助かるけど、ある程度生々しい・重々しい展開への覚悟は必要になると予想。

 映像とメッセージ性の熱量がとても大きく感じられるので、極度な鬱アレルギーでない人には絶対に見て欲しい、今季の最推し。

 憶測だらけで申し訳ないけど見てほしすぎて雄弁になってしまった。

 

無職転生

「俺は、この異世界で本気だす!」 34歳・童貞・無職の引きこもりニート男。両親の葬儀の日に家を追い出された瞬間、トラックに轢かれ命を落としてしまう。目覚めると、なんと剣と魔法の異世界で赤ん坊に生まれ変わっていた!ゴミクズのように生きてきた男は、少年・ルーデウスとして異世界で本気をだして生きていく事を誓うー!ルーデウスを待ち受けるのは、ロリっ子魔術師、エルフ耳のボクっ子幼馴染、凶暴ツンデレお嬢様、そのほかの様々な人間との出会い。そして過酷な冒険と戦い。新しい人生が動き出す!「人生やり直し」ファンタジー、開幕!

(dアニメストア「あらすじ」より)

 映像のコストが異常に高くて映画レベルだった。内容も転生者視点のモノローグで転生とか魔法とかの異世界アレコレを導入していくのを丁寧にやってて、なろう異世界モノ=チープみたいな先入観だけで見ないのは絶対に辞めた方がいいと思う。ちょいゲスい転生前意識のモノローグ(杉田智和)が良いしダウナー家庭教師(小原好美)も良い。(雑)

 2話以降もあの映像のままだったら間違いなく伝説になる。

 

IDOLY PRIDE

またたく間にアイドルランキングを駆け上がった長瀬麻奈が所属する星見プロダクション。 数年後、星見プロはオーディションを開催。 麻奈を姉に持つ長瀬琴乃と麻奈そっくりの歌声を持つ川咲さくらのふたりをはじめ集まった10人は、寮での共同生活を始める。 麻奈を超えんとするTRINITYAiLEや麻奈に並々ならぬライバル心を抱くLizNoirが彼女たちの前に立ちふさがり、プライドを胸に競い合う。

(dアニメストア「あらすじ」より)

  絵がキレイ。アイドルアニメだけど1話が男プロデューサーの回想による男プロデューサー回なのが、攻めてる気がするし内容も好みだった。最後演出じゃなくてそういう感じでいくんだってのには驚いた(ネタバレ回避)けど、2話以降もプロデューサーしっかり出すぞという流れだと思うからそれを期待してる。劇中歌、アニソン的なひねくれシティ感あってすげー好きだった。

 

装甲娘戦機

今日から私はスナイパー……!?日常を奪われ、その肢体に〝LBXユニット〟と呼ばれる戦術兵器を纏う5人の少女――〝装甲娘〟たち。選ばれし転移者である少女たちの使命は、多元世界をまたいで蝕み増殖し続ける金属生命体・ミメシスの掃討と殲滅。時空を超えて強いられた傭兵暮らし、それは世界の「希望」と「絶望」とを垣間見る命がけの修学旅行だった!

(dアニメストア「あらすじ」より)

 今季見た中で最ダークホースと思うアニメ。見るまでは絶対つまらんだろと思ってた。時空転移前のヒロインの、ストーリー進行には関係なさそうな何気ない会話劇とか、転移後のヒロインが興味ないゲームのVRをさせられていると錯乱して投げやりに戦闘したり、そもそもゲーム全般にも慣れてないから戦闘を1ミリも分かってなかったりとか、クセになるリアルさがあった。2話以降は世界とか状況の説明が本格的になるだろうけど、セリフのリアルさや空気感は残しておいて欲しい。それを目当てに見るまである。

 

怪物事変

古来よりこの世の影に潜み、人に見つからぬよう、人と関わり合って生きる“怪物”(けもの)という存在。彼らの多くは人間の世界に適応し、社会に交じり生活していた。しかし現代では、人と必要以上に深く関わろうとするケースが多数報告されるようになっていた。探偵事務所を営む隠神は、そんな“怪物”たちが起こす怪事件のうちの一つを追い、片田舎のとある村を訪れる。そしてそこで夏羽という少年に出会う—。

(dアニメストア「あらすじ」より)

 田舎の風習とか、薄気味悪いときの感じがかなり出てて良かった(ネタバレ回避)。反対に東京の都会感も強調されたのも良かった。夏羽くん利口だね、いい子すぎ…(ネタバレ)。1話でかなりまとまってた。メインキャラまだまだ居るっぽいので楽しみ。

 あんまり語れてないけど一番順当で外れなさそうな感じ。

 

他雑感を少々

 

 ホリミヤ

 宮村のタトゥーとかの話が、本人が言うままの感じだったら不気味すぎないかと思った。あとまだ1話なのに結構色々あってテンポちょっと早い気がする。キャラデザ好き、映像もキレイ。

SK∞

 沖縄・閉鎖鉱山・違法スケボーレース。単純にスケボーレースが画面に映えるし、沖縄の路地とかスケボー屋や鉱山の背景も相まって超真新しい映像だった。レース相手が爆竹使いのヒールでウケた。個人的には環境がクド過ぎるけど、噛み合う人にはオススメかも。

弱キャラ友崎くん

 文武両道リア充JKだからといって人生のプロとして振る舞ってくるの流石に頭が高いと思った。あと彼女持つことをステータスとしてしか見てないのも気になった。身だしなみとか、口角や姿勢とか、改善指示は真っ当だった。カラオケシーンの動きがシュールでウケた。これから強キャラになって攻略キャラ増えたりヒロインの表情が柔らかくなっていくのが見もの(未来予知)。

天地創造デザイン部

 神様による動物創造を業務委託された下請け会社。「お客様は神様(文字通り)」、デザイナーだけでなくちゃんとエンジニアがいる、デザインや試作でアレコレあった後に突然の天啓で採用されてオチがつく流れ、など発想の勝利を感じた。フォーマットが手堅くてネタが無限なのでネタ変えるだけで無限に続きそう。地面の構造を変えるシーン以外は映像の強さは感じなかった。原作が強いタイプかもしれない。

蜘蛛ですが、なにか?

 転生直後らへんは悠木碧の震え声いいよねと思っていた。が、心の声じゃなく普通のセリフのようなトーンの声でやたらとハイテンションでセリフ量も多く、内容もメタかったのでクドさを感じた。蜘蛛がカサカサ動いて面白いけど、個人的にはデフォルメが強すぎるように感じた。この辺りが噛み合う人には面白いかもしれない。「血縁食い」称号獲得でスキル獲得したところとかは好きだった。

バック・アロウ

 まだ特別アツくないけど続き見たらアツいかも。小澤亜李いいなぁ。壁の存在が進撃の巨人感あった。

 ゲキドル

 アイドル×近未来劇場。この世界、やたら不穏な要素が多い。声優いいけどメイン達の声質が近くて印象薄くなってる気がする。EDが抱き枕カバーの表裏差分をオシャレに嘗め回すだけ(なんと完全に言い表せている)なの新しい。

オルタンシア・サーガ

 あまりにも普通のファンタジーすぎて印象が薄いけど、続けて見ていったら普通のファンタジーとしてしっかり楽しめる余地がありそう。堀江由衣

たとえばラストダンジョン前の村の少年が序盤の街で暮らすような物語

 絵はしっかり寄り。内容は「主人公くんTUEEE」の繰り返しで、今後もそれがずっと続くと予想される。

俺だけ入れる隠しダンジョン

 貰ったスキルがチートというか「全て」だった件。「俺TUEEE」の必要経費として自然にエロが付いてくるので両方好きならお買い得。細かい部分だと、ファンタジー世界なのに堂々とメートル法を使ったところで若干テンション下がった。

裏世界ピクニック

 一番気合入りがちな1話なのに、「捨て」な部分(引きのカットで3Dなど)が多すぎて映像がつまらない時間が長く、続きを見る気になれなかった。内容に関しては特に文句なく気になる感じだったので惜しい。

 

 

#おわり

#おしり

 

【2020年秋アニメ】ランキング・評価理由(番外編)

 本田(@someonehonda)です。

 初ブログに当たる私の記事を見て無能なナナを見始めたって友達がいて嬉しかったです。そもそも友達がいるって嬉しいね。

 過去のリンクはこちらに貼ります。読みにくいって心の声が聞こえた気がしたので、文体を修正した他、ランキングの目安も無かったので前編の方に追加しました。

【2020年秋アニメ】ランキング・評価理由(前編) - someonehonda

【2020年秋アニメ】ランキング・評価理由(後編) - someonehonda

 番外編として今回書くのはGREAT PRETENDERだけです。

 夏・秋の2クール通してのアニメなので、他の秋アニメと完全に足並みを揃えた評価は出来ませんが、どうしても、もっと多くの人に見て欲しいと思ったので単独で記事にしました。

 2020年覇権アニメを議論するなら少なくとも必ず候補に挙がるレベルでオススメです。

かくしごとにも負けず、呪術にも負けず

西でグレプリ未視聴勢が2020年覇権アニメ決め会議を行なへば、行って以下のコピペを貼りつける。

東で(以下略)

 

GREAT PRETENDER (S++)

 最強アニメ。まず背景がカッコ良すぎる。段階的なベタ塗りのような、他のアニメと全く印象が異なる鮮やかさで、これだけで見る理由になる。

 私の持っている浅い経験と知識によると、普通アニメは動かない背景の上で絵を動かすので、よっぽど特別なシーン以外では、背景は手前のキャラ等に集中させるために主張が少なく無難な感じ(線が少なめな写実的描写など)になる。このような描写は、動画部分と背景部分の境界がハッキリするので、例えば数カット以内に売り場に積まれたリンゴとキャラが手に持って丸かじりするリンゴが両方描かれる場合、リンゴの絵が背景とアニメ絵の境界をまたぐことになり、リンゴの描写が大きく変わり不自然な印象になる。背景のリンゴをアニメ塗りにするなら背景も併せて全部アニメ塗りになる必要があり、相当安っぽくなる。逆に背景のタッチのまま動かせば、描写に特別な印象を与える意図でもないとコストに見合わない。

 しかし本作の、細かいベタ塗りのような背景の手法なら、手前のキャラのアニメ塗りと手法に親和性があるため、背景にあった物を別のカットで手に取っている何気ないシーンも自然に感じた。しかも、こういったアニメ塗りに親和性のある背景にも関わらず、魅せる背景の場面もバカ強く、背景カットがそのままTシャツなどのグッズに使われ商品化されているくらいである。

 ちなみにこの鮮やかでオシャレな背景の上で動くキャラも、それに相応しいスマートさ、かつ人間味やユニークさ・コメディチックな印象も強く持っているし最強だな、と、この記事を書きながら気づいた。文章にするの不可能すぎワロタ。実は、エヴァのキャラデザも手掛けられた超有名な方によるキャラデザ。

 と、このように、鮮やかで目を引く背景なのにアニメと両立出来ていて、最強を感じた。

 

 グレプリの強みはまだまだこんなものではない。脚本イケすぎ問題である。ドラマ「リーガル・ハイ」の脚本家がグレプリの脚本を手掛けているのでアツい。このドラマは、堺雅人が、裏工作も厭わない無敗の毒舌弁護士・古美門として圧倒的セリフ量と人生哲学で訴訟関係者(≒社会)に毒づくのが気持ちよく、放送当時も相当な人気だったと記憶している。筆者はこの作品に多分に影響を受けて法学部に入学、留年、卒業見込みである。

 グレプリ脚本の大まかな流れを書く。舞台は現代。東京でちんまい詐欺をやって生計を立てていた枝村真人が、外国人詐欺師ローランに嵌められ、彼の属する国際詐欺集団に入ることになる。それからは、仲間たちと共に①ロサンゼルスでマフィアに、②シンガポールでエアレース主催の富豪に、③ロンドンで美術鑑定商のカリスマに、そして最後に④日本と上海で人身売買の反社会組織に、交渉を持ち掛けて乗せて騙し、大金をぶんどろうとする、というもの。

 フォーマットとしての良さを語ると、第一にそれぞれの章(数話)で一旦の結末を迎えるので、情報過多による混乱が起きにくい。そして第二に、章ごとに場所が大きく変わることで上述の鮮やかな背景がガラっと変わるので、そこでも楽しむことが出来る。そして第三。普通は、話数を分けることで全体の話が進まない等デメリットがありそうにも思えるが、グレプリは章を追うごとに自然に情報が明かされていきストーリーの深度が深まっていく。ストーリーの進行と共に枝村や詐欺集団の来歴や悪党との因縁が明らかになり、それを克服していくという側面が大きくなる。アニメを見る前からストーリーは始まっていたのである。

 中身の良さを語ると、第一に、悪党しか騙さないし殺しもしないという主人公集団の指針のおかげで気持ちよく、しかし失敗すると命が飛びかねない状況で、スリル満点に見れる。第二に、時に視聴者視点にもミスリードやトリックが仕込まれていて、騙される気持ちよさが楽しめる。第三に、謎を秘めていたキャラが、話数を追うことで過去が明かされることによって、それまで見てきた事件での感情等が明らかになったときのキャラへの愛着。最終的には詐欺集団よ永遠に!と心酔しきりになること請け合い。彼らに騙されているのかもしれないね。(うまい)

 

 最後に、OP,EDもカッコ良くてクセになる。ベースから始まるほぼ「Tank!」なノリノリジャズに、線がなく切り絵のような画で、本編で登場する小道具や舞台が仕掛け絵本のように動くOP。EDはフレディ・マーキュリーの歌う「The Great Pretender」で、本編でも出番の多い猫が主役の、OP同様線のないアニメ。EDの内容は序盤は意味が分からないけど後半になるとそういうことだったのか!となってたまらなくなる。

 

 

 総合して、背景やキャラや音楽のオシャレ感とスリリングな騙し合いを楽しんでいる間に過去のストーリーが回収され世界が深くなっていき、継続視聴する他なくなる無敵のアニメなので、「S++」としました。

 ちなみにTV放送を終えた今はNET FLIXでしか見れないので、初月無料とか数人でファミリープラン分けっことか友達の垢借りるなりで頑張って見てください。

 

 

【2020年秋アニメ】ランキング・評価理由(後編)

本田(@someonehonda)です。

 前記事では、ランキングとその一部評価理由を書いたので、ここでは残るアニメの評価理由を書いていきます。

 文章量的にはこっちがメインになっちゃったから、覚悟するように。

(2021/01/04 内容以外を微修正)

 前記事はこちらから↓

【2020年秋アニメ】ランキング・評価理由(前編) - someonehonda

 

それって個人の感想ですよね?(西村ひろゆかない)

安達としまむら (A)

 OPの爽やかな感じが好き。歌で拍子抜けしたとかの意見もあったみたいだけど、キャラのままで歌える音域のこじんまりとした歌で、オケも盛りすぎないしビートや低音は強めで個人的には印象に残る好きな感じだった。

 序盤数話で安達の目がハートになってしまって、そこからは島村に距離つめようと頑張るのをずっと見続ける感じ。

 季節とかイベントとかの外的要因は何個かあったけど、基本の二人のスタンスが変わらないじれったさが良かった。島村からの安達への極細の矢印を匂わせてきたとこで終わったのが個人的にはじれったさの表現に丁度いい進度かなぁと思った。

 ただ、最序盤からいた謎の自称宇宙人、最後まで謎のままだったけどマジで何だったんだ?

 こういう謎の異物枠は、ザムライの評価みたく印象に大きなしこりが残ったりするけど、本作に関しては主張が少なかったからかそこまで気にはならなかった。

 あと番外のあだしまペディア、メタ視点含む作中の微百合カップルのセリフ掛け合いになってて、面白いしキャラが身近に(以下略)だし、詩的な部分も多くて集中して視聴した本編とのギャップと箸休め(以下略)で最高だった。呪術の評価でもメリットとして書いたこういう番外のやつ、後半に何となくダレやすい現象の予防に効いてくるかもと思った。

 バチバチなアツい展開がないので大きなプラス評価はないけど、減点が謎の宇宙人以外特になく見続けられたのでA評価とした。

 

虹ヶ咲学園スクールアイドル同好会 (A)

 最序盤は間違いなく今シーズンの覇権だった。

ラブライブシリーズでの、曲や衣装などの自作設定が無理だったのですが(超小声)、その描写がなく、引っ掛かりなく視聴出来ました。

 中盤以降に相対的に評価が失速していった原因は、間違いなく主役が10人いることだった。

 序盤は特に、キャラ紹介とMVの側面だけでも面白かったけど、そのまま1人1話数のペースで9人が歌うだけで9話過ぎてしまうのが、どうしようもないけどマイナス評価になった。

 キャラ名指しで言うと、活発にリーダーシップを取るかすみと、マネージャー的ポジションの侑、生徒会長せつ菜は他キャラ担当話数でも活躍があったが、他のキャラクター特に愛ちゃん(本田の推し)などは、実質存在していないガチ空気回が複数あった。果林ちゃんの声わざとらし過ぎて結構嫌だったけど影薄い寄りだったので逆に助かった。なお、上記のキャラ描写のせいでせつ菜推しになった。

 上記のキャラ描写から、あの同好会に毎度10人集まる理由薄くね?とも思った。全員の合わせレッスンとか無かったし。セリフないくらいなら、たまたま出席してるメンツだけで色々話したりとかの回があっても会話産まれやすいしリアルっぽいし新鮮だしいいのではと。一人ひとりが別の方向を向いてるってコンセプトにも合ってるし名案では?寝不足のバイト勢や兼部勢にも優しいし。

 あとちょっとした演出の部分で、学校を借りた合宿のお楽しみとして夜にプールで遊ぶシーン、それぞれプールサイドからわーいって走って飛び込んだ直後に活発に遊んでるのは5人で、残り5人はデカい浮き輪みたいなのに二組に分かれて乗ってくつろいでたの、さっきとテンション違くない?と思った(プール入ってすぐくらいは皆もっとテンション上がってワイワイ遊んでるのを見たかったため)。

 総合して、活躍しないキャラが多かったところで減点して、A評価とした。

 

魔女の旅々 (A)

 魔女見習いイレイナが、師匠からの特訓を受けて灰の魔女イレイナとなり、幼少より憧れていた世界各地への旅を始める話。アニメ化の報を見た時点での、キービジュの雰囲気と声優から覇権候補と目して見た作品。

もっと質感のある魔女ローブにもっとキラキラした瞳と銀髪が見たかったって言ってンのは、どこのどいつだぁ~い?

 

アタシだよ!

(にしおかすみこ)(にしおかすみこではない)

 これに関しては自分が最近のアニメ等で流行のデザインばかり評価しがちな部分があるかもしれない。このクールでいうとザムライやシグルリの髪や目のハイライトが好きだし、ナナやいわかけるの髪や目のハイライトは好きじゃない。

 内容は、かなりハードめな事件に巻き込まれる回や後味悪い回なども挟みつつも、一話完結で見やすさもある珍しい感じ。イレイナの、自分に正直にあけすけに物言う感じは好きだった。同じく正直な物言いの師匠フランとの気の使わない会話劇が気持ちよい。表情豊かでイレイナによく懐いた後輩魔女サヤとの絡みも顔面ニコニコ動画

 最終話は、願いを叶える国での話で、旅という選択の積み重ねのうちに失った別の可能性としてのイレイナ(≒並行世界のイレイナ)と一同に会して語り合うことになり、声優本渡楓が13役でクレジットされるカオスかつ最終話に相応しい意義深さもある回だったが、それぞれに会話のターンを回す以上テンポが悪くなったと感じてテンサゲ気味に。

 総合すると、鬱回やハード回のおかげで、毎回の旅がどうなるか予想できないという程よい気持ちで毎話楽しめたものの、アツさや気持ちよさは少なく、映像も期待通りの手応えが感じられないことが響いてA評価とした。

 

ダイの大冒険 (A)

 ドラクエの知識がほぼスマブラ由来のものしかない歪んだ人生を歩んできたので、たまには気まぐれに覗いてみようかと見ると、思いのほか熱く、最序盤は文句なしの覇権だった。

 物心つく前からモンスターだけの島で知恵あるモンスターに育てられたダイ。モンスターと遊んだり修行したり儀式に来た王国の姫(かわいい)を助けたりしていると、過去の魔王を倒した勇者であるアバンがダイの暮らす島にやってきて修行をつけてくれ、信頼関係を築くも、途中で魔王が復活して島へ来襲、アバンはダイと連れてきた弟子ポップと島の仲間を守りながら魔王と刺し違えて死んでしまう。(5話までのあらすじ)

 アバンがカッコ良すぎて最高。守るべき人を守って死ぬの泣いちゃう。しかも刺し違えた魔王は死なず、さらに彼はより強い大魔王に仕える身だと言うから絶望的すぎてアツかった。

 その後の、魔王の手下、獣王クロコダイン戦はいまいちで評価を下げた。というのも彼は魔王陣営としての在り方と武人としての矜持との葛藤が多すぎて隙だらけかつ、戦闘の説明までしてくれたのでテンポが異常に悪いと感じたから。

 20年近く前の作品のリメイクで、キャラデザ等雰囲気は同期の他作品と比べてタイムスリップしたかのようなギャップがあったものの、戦闘の動きは現代基準以上にカッコよい箇所があって良かった。

 戦闘中のセリフの冗長さ以外は楽しみに見れたので、A評価とした。

 

神様になった日 (B)

 話題沸騰の問題作。

 思考の整理と共有のために全話分の自家製あらすじを白文字で上げるので、あらすじも見たい方はここより下の引用部分を選択して青地にして読んでほしい

脳の機能に障害ある女児ひなは天才科学者によって脳に生体コンピュータを埋め込まれ、普通の女児を遥かに超える頭脳を得た。身動きや会話が自由なばかりでなく予知能力や抜群の運動神経も得た神のような存在として主人公陽太の前に現れ、あと30日で世界が終わると言い放ち、陽太周辺を巻き込みその輪を広げながらひと夏を全開で楽しむ。30日後に訪れた世界の終わりはひなの演算能力が使えなくなる日、すなわちひなに脅威を感じた国家組織に生体コンピュータを摘出される日だった。その後のひなは山奥の養護施設で保護され暮らしていた。それを知った陽太は記憶と自由を失った彼女と共に暮らすと覚悟を決め、身分詐称で施設に潜入して記憶が戻るようひなに働きかけるが、焦りのあまり強引になり、度々拒絶されてしまう。数日後、潜入が発覚した陽太が警備に連れ出されるところを見たひなは、足りなくなる、嫌、と泣き、施設での保護者の腕を離れ陽太の元へ歩き出した。ひなの強い意思を確認した施設の保護者の同意を得て、陽太はひなを家へ連れ帰ることに成功する。しばらくして、ひな主演で作りかけだった自主製作映画「神様になった日」を完成させる。

 ひなとの夏を思い切り楽しんでたら詰んだから取り戻そうと頑張った話。

 全知で主張の激しいひなに対し、それに振り回されるイツメンといった構図で前半が進んでいき、各話ひなの予知能力を絡めてはちゃめちゃな展開が起こって面白かったのだが、後半でひなが居なくなり陽太視点になったところで、視聴者はひな以外のキャラの人格を理解することが出来ていなかったことに気づく。それだけで不安なのに、特に陽太はあまりの事件に気が動転していると思われるので、余計に解釈が難しくなった。ベッドに横たわるひなの前で大声を出さないように・驚かさないようになど施設での保護者に注意を受けても、焦る陽太はそれを何度も繰り返してしまうなど、視聴者としてはもどかしい展開が続きしんどかった。

 個人的な細かいケチをつけるなら、追放される陽太を見てひなが追って突然歩くシーンは流石に演出の都合に良すぎるので、保護者の手から離れて倒れ、全力で前へ這い寄ろうとするくらいの演出が良かったと思った。というのは立ったり歩いたりのリハビリのシーンは一切なく、ほぼ寝たきりの状態から突然歩くのは不可能だから。焦って大声を出す陽太みたいに視聴者にとって痛々しい不愉快な部分もしっかり出していたから、ここもその志向で一貫した方がいいかなと。

 総合的に見ると、「神様になった日」「世界の終わり」の定義、それによって話の構図がガラッと変わる造りは面白かったけど、演出やこれらキーワードの規模がデカすぎて視聴者が期待しすぎたのと、構造上の欠陥として陽太含む他キャラへの感情移入が難しかったといった感じなのかなと思った。

 これらを踏まえても、序盤はしっかり面白かったし、全体の造りも好きなのでB評価とした。

 

戦翼のシグルドリーヴァ (B)

 よく分からない部分が多くて最も語れない作品かもしれない。(←めっちゃ語れた)

 謎の機体が世界中の山から現れ、人類は攻撃を受ける。戦闘機など文明の利器で応戦するも、どんな攻撃をもってしても機体に傷付けることすら出来ない。悩む各国首脳部に大神オーディンを名乗る少年が現れ、彼の娘たち・ワルキューレの操る戦闘機なら応戦可能だと言い、それらを与える。これによって美少女が戦闘機に乗って戦う口実がスマートに出来上がる。それから数年後、主役4人の配属先である館山基地を舞台に、人間ドラマ、世界の謎との対峙、戦闘機アクション、お色気シーンが繰り広げられる。

 主に上の下線部4要素の楽しみが売りだったと認識しているが、うち世界の謎と戦闘機アクションの説明の分量不足を感じ、「美少女×戦闘機」の戦闘機部分の楽しみがかなり薄れたのがしんどかった。戦闘機オタクのことは分からないが、頭空っぽの萌え豚視聴者(ワイのことw)を想定するなら、普通の戦闘機が出来ることや、普通の戦闘機には出来ないけどワルキューレの戦闘機なら出来ること(彼女らの機体は同時に飛行する男たちの機体より速かったり器用だったりした)、普通の戦闘機で同行する男たちがどのように役に立つのか、など戦闘に関わる情報はもっと与えて欲しいと感じた。それ以前の問題として、そもそも映像として何が起こっているかを認識するのが難しかった。ただ、説明を増やすと映像のテンポが落ちる問題にぶち当たるとは思う。

 人間ドラマも、過去にヒロインを守るため出撃させず置き去りにして飛んだ姉との再会で一悶着あった回で、もっと過去を掘り下げて感情を詳しく知りたかったのに回想もそこそこに切り上げられてしまって、楽しむ余地が減ったと感じた。ちなみにヒロイン4人は序盤から会話が多くしっかりキャラが立って活きてたので好きだった。キャラデザも好きな感じ。ちなみにアズズが一番可愛いです。

 残るお色気シーンは、ちゃんとお色気シーンで良かった。最終出撃前の何気ないルーティン的描写での脱衣とかタイツ着衣とか、流石にこのシーンで脱衣は不要だろ…と思いながらも顔面はニコだった。水着回もあるよ!

 ちなみに水着回では、それまでの命が重いという世界観をぶち壊し、生身の水着ヒロインたちと洞窟内を護衛同行した男がヒロインたちの犠牲になって何度も崖から落ちて死ぬ(&生き返る?)カオスギャグな回になっていて何で??と思った。

 まとめると、アニメを十分に楽しむのに必要な情報が多すぎてカバーしきれていないこと、人間ドラマを楽しむ情報も足りなかったことを減点対象とし、加点項目としてのヒロイン4人のキャラ立ちやキャラデザなどを踏まえてB評価とした。

 

以上、2020年秋アニメのランキングと評価理由でした。マイナス評価の部分の方が語りやすくて筆が乗ってしまって難しかったです。後半は特に、そんなに批判するならランクFとかにならんの?とか嫌なら見るなよwって言われそうな感じになっちゃいましたが、これでも3話時点でA+以上と評価したアニメで、それなりに期待して完走まで出来たので、最低ランクでもBとなっています。

番外編はこちらから

【2020年秋アニメ】ランキング・評価理由(番外編) - someonehonda

ついでに年末に急いで作ったアニメ逐一評価の推移グラフを載せておきます。

 

 

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【2020年秋アニメ】ランキング・評価理由(前編)

本田(@someonehonda)です。

ランキングの目安は、

S++:人に胸張ってオススメ出来るもの、覇権レベル

S+:人に胸張ってオススメ出来るもの、好き

S:人にオススメできるもの、好きな部分が多い

A:人にあまりオススメはしないもの、好きな部分がある

B:人にオススメしないもの、好きな部分もあるが嫌な部分が目立つ

C:人にオススメしないもの、嫌な部分が多い

 で見てください。

 

 

S++

呪術廻戦

S+

無能なナナ

S

体操ザムライ

A

安達としまむら

虹ヶ咲

魔女の旅々

ダイの大冒険

B

神様になった日

戦翼のシグルドリーヴァ

 

 

それって個人の感想ですよね?(西村ひろゆき)

 どこまでも個人の感想に依拠します。

 

 ランキングの経緯としては、初めに16作品を3話まで視聴してランキングづけをした結果のA以上を視聴継続し、逐一ランキング付けしながら完走しました。よって、スタート地点はA以上となります。逐一評価なので、アツい展開だと思ったら上げ、引っかかる部分や、もっとこうして欲しかったというような箇所を見つけ次第チクチク下げていきました。

 同じアニメを見た友人と話すと、自分の評価がマイナスを大きく反映しすぎている気がしてきたので、そのあたりを含めて評価理由まで見て行ってもらえたら嬉しいです。

 

 少々ネタバレを含むので、初見の楽しさが好きな方はdアニに直行せよ

(上位3作品の評価までやって疲れたので、ここで一旦公開します)

(2021/01/04 内容以外を微修正)

(2021/01/05ランキング目安を追加)

 

 

呪術廻戦 (S++)

 OP、EDの映像が大優勝しているし、特にOPの、背景までがっつり動かすアニメに予算を感じた。

 ストーリーについても、主人公虎杖の「正しい死」への気の持ちように、応援したく・成長して欲しくなるし、他キャラの人格とか人間性の描写がリアルなところ(一部除く)も、もっと身近に感じられて好きになれる上に、呪物の不気味さが勝手に強調されるしで、気持ちよくなりっぱなしだった。呪物に相対するときの雨や薄暗い古い施設や「帳」の中の描写も、薄気味悪い世界をずっしり感じるのに効いたと思う。

 番外編の「じゅじゅさんぽ」も、特にストーリーに関係ない日常編で、シリアスな本編の箸休めになり、かつキャラへの親近感が湧いて最高。

 戦闘シーンも異常にカッコよかった上にテンポを悪くすることも説明が不足することもなく感じたので、何故こんなに良くなるのか逆に分からなかった。もう一回見ると思う。

 総合して、東堂が個人的に嫌なとこ以外引っかかるところがなく、良い部分が多すぎてS++の評価とした。優勝!

 

無能なナナ (S+)

 あらすじだけ見て能力者バトルものとして見始めたところ、1話で騙された。

特殊な能力を持つ少年少女が集められた孤島の学園。生徒たちは「人類の敵」と呼ばれる怪物と戦うため、訓練にはげんでいる。その一人、中島ナナオは、自分の能力に自信を持てず、クラスメートからは「無能クン」と呼ばれていた。しかし転校生、柊ナナとの出会いをきっかけにその運命は大きく変わっていく。(1話あらすじ)

(以下ネタバレを含む)

 なんと、人類にとっての「敵」とは彼ら能力者のことだった。人類は能力者を訓練という名目で島に就学(幽閉)させ、人類側から派遣された無能力者・柊ナナは、能力者のフリをして彼らに紛れ込み一人ずつ殺していく、人狼ゲームでの人狼のような立場だった。

 1話後半までのナナオ視点と、以降のナナの視点、最終話付近のナナの過去を含めた視点で、それぞれの行動や事件の見え方が変わるところが面白かった。疑う対象とか敵が変わっていく感じ。全体の分量ではナナの視点が主なので、人狼ゲームとか心理戦とかトリックとかが好きな人にはハマると思うしオススメ。ゲームでの人狼の立場ってだけで考えても、自分だけ無能力者で、全ての村人はやっかいな能力者で不老不死のやつまでいて完全に詰んでるので、その中でナナが活躍するだけでアツい。ここにナナの心情とか入ってくるので面白かった。

 OPの冨田美憂、美声すぎ気持ち良すぎワロタ

 個人的に批判できるところは、絵やアクションが特別魅力的でない、くらいだった。心理戦のスリル、殺害やアリバイのトリックや後半で過去の謎が明かされる気持ちよさを評価してS+ランクにした。

 

体操ザムライ (S)

  周りと評価ズレてんなぁと思った作品。

 1話付近では、事前情報よりも謎要素(追われている忍者、謎の鳥)が多いけどすぐに回収するかなぁ、キャラデザと線のタッチが好きだなぁ、OP,EDイケてんなぁといった印象だった。OPのネオン看板でクレジット書くのめっちゃ好き。EDのORESAMAみたいなイラスト好き。後から知ったけど編曲HIDEYA KOJIMAで実質ORESAMAだった。

 序盤はまぁ好き寄りだったけど、4話で相当首傾げポイントが溜まった。追手から逃げたままの自称忍者レオは、主人公家族の若い婆ちゃんのスナックでバイトしながら居候していたが、主人公の娘・玲が通学路で苛められているのに気づき、別日に小学校の教室の窓の外でこっそり張り込み、最後は玄関でのいじめ現場を押さえ説教し、改心させるというストーリーだった。

 それまでの話数でも、居候先の城太郎の家での日常で、追手を巻く意図でもないのに忍者の額隠ししてるし「〇〇でござる~」といった口調のままで、結局何者?と思っていたのに、上記のかなりサイコなことをしていて評価を下げるポイントになった。後の話数で明らかになるレオの過去を踏まえても擁護できないなと結論した。

 かなり喋る謎の鳥についても、長身追われ忍者の半サイコ居候という謎設定モリモリマンと同居するには流石に存在感強すぎに感じたので、そこもマイナス評価した。

 このままでは評価A以下かなと思ったが、城太郎の妻=母を亡くしたため一人で家事しながら学校に行っていた健気な娘・玲が、中国の女子体操選手と仲良くなり東京で思い切り羽を伸ばす回や、城太郎の新技開発、レオの過去など、後半で畳みかけるように魅力が加速したと感じた。最終話は、過去に登場した他のキャラがそれぞれの活躍をするのが気持ちよかったり、玲が名演技でレオを説得したり、最高にアツい体操アクションだったりと最終話にふさわしい大団円的な終わりだったと思う。

 中盤のマイナスと最終話付近のアツさを含めてS評価とした。

 

(残りの評価理由は後日書きます)←書きました

【2020年秋アニメ】ランキング・評価理由(後編) - someonehonda

【2020年秋アニメ】ランキング・評価理由(番外編) - someonehonda